北欧神話に登場する巨人(→ヨツン)族の一人。フィアラルとガラールが造った、詩の才や知恵、雄弁をもたらすという魔法のミード(蜜酒)である「クヴァシル(Kvasir)」の評判を聞きつけ、ドワーフ達の家を訪れたが、クヴァシルの邪悪な製法(賢者を殺してその血で造られた)に気づいてしまったため妻とともに殺された。ギリング達の息子であったスットゥングは戻らない二人を心配して探していたところ、フィアラルとガラールの家にたどり着き、クヴァシルを飲んで夫婦が殺されたことを直ちに理解した。スットゥングはフィアラルとガラールを殺し、以後クヴァシルはスットゥングによって管理されることとなった。