毛羽毛現
けうけげん
全身が長い毛に覆われた犬に似た妖怪。マルチーズ犬のような姿をしている。鳥山石燕著「今昔百鬼拾遺」によれば、全身が赤い毛に覆われているので「毛羽毛現」というのだろうとされているが、そもそも出現することが稀な妖怪なので「稀有稀現」と書くこともあるという。近年の文献によれば疫病神の一種で、縁の下のようなじめじめした場所に棲み、棲みつかれた家からは病人が出るという。「稀有」や「怪訝(けげん=不思議な様)」などの言葉と「毛」を結びつけた石燕の創作妖怪であろう。
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毛有毛現(けうけげん)
「百鬼夜行拾遺(ひゃっきやぎょうしゅうい)」(1805)より
ページ:v02p004
鳥山石燕著
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
Copyright : public domain毛有毛現は惣身に毛生ひたる事毛女のごとくなればかくいふか/或は希有希見とかきてある事まれに見る事まれなればなりとぞ