カナッサ
Kanassa
ブラジル中部のシング川流域に住んでいるクイクル族の信じる、世界に光をもたらした神。原初、世界は全くの闇であった。世界に光を灯そうと考えたカナッサは、最初ホタルに光を提供してくれるように頼むがこれは断られた。そこでカナッサはハゲワシの王ウグウブ=クエンゴの元に行き、足を掴んで、空から燃えさしを持ってこなければ足を離さないと脅した。こうして燃えさしを手にしたカナッサはそれから火を起こそうとしたが、カエルが水をかけてそれを邪魔しようとした。そこでカナッサは蛇の力を借りて火を水辺から安全なところに移し、ようやく天空に火がもたらされた。アヒルに泳ぎを教えたり、ホウカンチョウに羽の頭飾りを与えたのもカナッサだとされる。