アドゥロア
Adroa
東アフリカのザイール共和国とウガンダ共和国とにまたがる地域に住むルグバラ人の信仰する神。アドゥロアには「アドゥロア(天空神)」と「アドゥロ(地上神)」という相対する二面性を持っている。天空神アドゥロアは超越的で人間から遠く、オニル(onyiru="善")であるが、地上神アドゥロは親近的で人間に近くオンジ(onzi="悪")である。かつてはアドゥロを鎮めるために人間の子供が生贄としてささげられていた(1930年代からは雄羊がささげられるようになった)。アドゥロア=アドゥロはすべての源泉であり、ルグハラ人の祖先を通して彼らに社会秩序を制定したとされるが、ルグハラ人の祖先とアドゥロアに関する伝承は残っておらず、ただ「我々は祖先を忘れ、雄羊を山々へと送る」という言葉が残っている。アドゥロアは遠い存在であるためその姿について語られないが、アドゥロに関しては人間が二つ持つべきものを一つしかもってない姿────つまり、一つ目で耳も腕も足も一つしかない半身の姿をしており、死期の近い人には見えるとされる。
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