佐太大神

さだのおおかみ

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説明

「出雲国風土記」に見える神。「佐太御子大神(さだみこのおおかみ)」とも呼ばれる。松江市島根町加賀にある洞窟で支佐加比売命(→{x273db}貝比売)から生まれたとされる。父神は「麻須羅神(ますらがみ=雄々しく勇ましい神)」とされるが固有名称は出てこない。佐太大神猨田毘古神と同神とされるが、これは「佐太御子」を「さだびこ」と読み「猿田毘古」になぞらえたものであり、元々はこの地方の主神だったのではないかと考えられている。神名の「サダ」は「神稲の田」を意味する「狭田(さだ)」や岬のような突端を意味する「先処(さた)」、先導を意味する「さだる」など色々な解釈ができるため神名の語源についてははっきりしていない。佐太大神を祀る「佐太神社(さだじんじゃ)」は「延喜式」では「佐陀神社」、出雲国風土記には「佐太御子社」の名で記載されている神社で佐太大神を含め合計で12座を祀るが、このうちの4座は「秘説四座」と呼ばれ神名が明らかにされていない。

参考文献

  • 23平凡社ライブラリー 328
    風土記
    • 翻訳:吉野裕
    • 発行者:下中直人
    • 発行所:株式会社平凡社

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