地域・カテゴリ
説明
仏教における菩薩の一尊。サンスクリット名を「マンジュゴーシャ(Mañjughoṣa)」といい、「マンジュ」は「愛すべき」、「美しい」、「ゴーシャ」は「鳴声」や「響」といった意味があるため「妙音菩薩」、「妙音声菩薩(みょうおんしょうぼさつ)」と称する。「法華経」の妙音菩薩品によれば、過去に十万種の伎楽と八万四千の宝鉢で雲雷音王仏に供養したことにより今は浄華宿王智仏の国に生まれ、世界に三十八種の身で現れ衆生に説法するという。十方世界に妙音をもって妙方を説きひろめる菩薩とされる。胎蔵界曼荼羅の文殊院において北側(左側)の中央より第五位に配する。その像容は黄色の身色の三髻、童子形で、右手に細葉の青蓮華を持ち、左手は梵篋を持ち赤蓮華に座す姿で表される。「五髻文殊(ごけいもんじゅ)」(→文殊菩薩)と同体ともされる。
画像一覧
キーワード
参考文献
- 43マンダラの基礎知識 密教宇宙の構造と儀礼
- 著者:越智淳仁
- 発行者:石原大道
- 発行所:有限会社大法輪閣
- 47密教辞典
- 編集:佐和隆研
- 発行者:西村七兵衛
- 発行所:株式会社法藏館
- 66新纂仏像図鑑
- 編集:国訳秘密儀軌編纂局
- 発行者:吉田百邦
- 発行所:仏教珍籍刊行会