宝波羅蜜菩薩(ほうはらみつぼさつ)

Ratnapāramitā

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説明

密教において、四波羅蜜菩薩の一尊。万善所成の功徳心を象徴する。サンスクリット名を「ラトナパーラミター(Ratnapāramitā)」ないし「ラトナヴァジュリー(Ratnavajrī)」といい、「宝金剛女(ほうこんごうにょ)」、「羅怛那縛日利(らたなばじり)」などと訳す。金剛界曼荼羅で大日如来の右(南方)に、宝生如来を出生する、あるいは宝生如来から現出する菩薩として配される。

密号は「大宝金剛(だいほうこんごう)」、「平等金剛(びょうどうこんごう)」、種字は「त्राः(trāḥ)」、印相は左手を金剛拳にして右手を与願印にしたもの(羯磨会・供養会)、両手を外縛(指先を外に出して組む)して中指を立てて宝形をまねるもの(三昧耶会)、真言は「唵囉怛曩嚩日哩怛{x20E2A}(おんらたのうばじりたらく)」(羯磨会)、「嚩日囉嬌哩怛嚂(ばざらきょうりたらん)」(三昧耶会)、三昧耶形は宝珠の乗った函。

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寶波羅蜜菩薩

「大正新脩大藏經図像部 第1巻」
「金剛界九會大曼荼羅 仁和寺版」より
大蔵出版
©大蔵出版及びSAT大蔵経データベース研究会(Licensed under CC BY-SA 4.0)

金剛界曼荼羅の成身会における図像。羯磨衣を着て左手で宝のある蓮を持ち、右手で円形(えんぎょう)を持つ。

寶波羅蜜菩薩

「大正新脩大藏經図像部 第1巻」
「金剛界九會大曼荼羅 仁和寺版」より
大蔵出版
©大蔵出版及びSAT大蔵経データベース研究会(Licensed under CC BY-SA 4.0)

金剛界曼荼羅の微細会における図像。左手で宝のある蓮を持ち、右手は手のひらを広げ下に向ける

寶波羅蜜菩薩

「大正新脩大藏經図像部 第1巻」
「金剛界九會大曼荼羅 仁和寺版」より
大蔵出版
©大蔵出版及びSAT大蔵経データベース研究会(Licensed under CC BY-SA 4.0)

金剛界曼荼羅の供養会における図像。宝のある蓮を両手で持つ。

寶波羅蜜菩薩

「大正新脩大藏經図像部 第1巻」
「金剛界九會大曼荼羅 仁和寺版」より
大蔵出版
©大蔵出版及びSAT大蔵経データベース研究会(Licensed under CC BY-SA 4.0)

金剛界曼荼羅の降三世羯磨会における図像。羯磨衣を着て左手で宝のある蓮を持ち、右手で与願印を結ぶ。

関連項目

キーワード

参考文献

  • 43
    マンダラの基礎知識 密教宇宙の構造と儀礼
    • 著者:越智淳仁
    • 発行者:石原大道
    • 発行所:有限会社大法輪閣
  • 47密教辞典
    • 編集:佐和隆研
    • 発行者:西村七兵衛
    • 発行所:株式会社法藏館

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