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説明
南シベリアのアルタイ語族の神話に登場する悪魔の王。「カラ・ネメ(Kara-neme=黒いもの)」とも言われる。創造神ユルゲンと対立する魔であり、最初の人間達を罪へと導き、ユルゲンの怒りをかったとされている。ユルゲンはマイデレを下界に派遣して人々が自分を恐れ敬うようにしようとしたがマイデレはエルリクに殺されてしまった。しかしこの時マイデレの血から吹き出した矢は天界に達し、エルリクの手下達はみんなこれに焼き殺された。こうしてエルリクは冥界へと追放された。
しかしエルリクは一方で最初の人間とも、ユルゲンの兄ともされる。普通エルリクは恐ろしい形相をした人物として描かれるが、時にはクマや黒ひげを蓄えた老人として描かれることもある。こういったエルリクの神格は仏教の閻魔の特徴がみえる。
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参考文献
- 04悪魔辞典 DICTIONARY OF DEMONS AND DEVILS
- 監修:山北篤、佐藤俊之
- 著者:桂令夫、佐藤俊之、他
- 発行者:高松謙二
- 発行所:株式会社新紀元社
- 07ヴィジュアル版世界の神話百科『東洋編』 エジプトからインド、中国まで
- 監修:近藤二郎、中村忠男、前田龍彦
- 著者:レイチェル・ストーム
- 翻訳:山本史郎、山本泰子
- 発行者:成瀬雅人
- 発行所:株式会社原書房
- 11シリーズファンタジー百科世界の妖精・妖怪辞典
- 著者:キャロル=ローズ
- 発行者:成瀬雅人
- 発行所:株式会社原書房