大随求菩薩(だいずいくぼさつ)

Mahāpratisarā

地域・カテゴリ

説明

仏教における菩薩の一尊。サンスクリット名を「マハープラティサラー(Mahāpratisarā)」という。プラティサラーとは「護符」や「従僕」などを意味し、「求めに随(したが)って」自在に願いに応じるという徳から「大随求」と訳された。他に「随求菩薩(ずいくぼさつ)」、「随求明王菩薩(ずいくみょうおうぼさつ)」とも呼ばれるほか、音訳では「摩訶鉢羅底薩落(まかはらていさら)」と表記される。随求明王菩薩と呼ばれる所以は明王に属するからではなく、大随求菩薩の明(みょう=真言のこと)が諸尊の中でも特に霊験があるとされ重要視されたことに因る。大随求菩薩の真言は諸尊の真言の中でも特に長編であり、あらゆる苦難を除くとされる。ただ真言ばかりが重要視されたため、殆ど像は造られていない。また特に死者を滅罪する功徳をもつとされるため、卒塔婆に大随求菩薩の種子を書くことが多い。胎蔵界曼荼羅では観自在院(蓮華部院)に配される。

画像一覧

大随求菩薩

「諸尊図像鈔(写)(しょそんずぞうしょう)」(不明)より
ページ:v04p021
著者不明
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
Copyright : pubric domain

大随求菩薩

「増補諸宗 佛像図彙(ぞうほしょしゅう ぶつぞうずい)」(1900)より
ページ:v02p020
土佐秀信著
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
Copyright : pubric domain

キーワード

参考文献

  • 34Books Esoterica エソテリカ事典シリーズ
    仏尊の事典 壮大なる仏教宇宙の仏たち
    • 編集:増田秀光
    • 発行者:中村雅夫
    • 発行所:株式会社学習研究社
  • 46仏尊のご利益・功徳事典
    • 著者:大森義成
    • 発行者:大沢広彰
    • 発行所:株式会社学習研究社
  • 47密教辞典
    • 編集:佐和隆研
    • 発行者:西村七兵衛
    • 発行所:株式会社法藏館

この項目のリッチレイアウト

大随求菩薩(だいずいくぼさつ)

ソーシャルリンク