ヤラ=マ=ヤー=フー

ヤラ=マ=ヤー=フー

Yara-ma-yha-who

オーストラリアの先住民族アボリジニの伝承に登場する怪物。人間に似ているが、小さな足と手とは不釣合いに巨大な頭と腹をもっている。また赤い目を顔の大半を占めるほど大きな口を持っていて、このくちは人間の子供一人を丸ごと飲み込めるほどの大きさだった。長い指は触手のように動きなおかつ吸盤がついている。この奇怪な手で獲物を手繰り寄せあんぐりあけた大きな口に放り込んで食べてしまう。全身真っ赤なので見つけやすいのだが、日中は木陰に隠れている。特に親のいうことを聞かない子供を食べる、子供をしつけるために利用されたであろう怪物。ただ機転の利く子供は一旦ヤラ=マ=ヤー=フーに食べられても逃げることができる。というのも、この怪物は子供を食べると必ずたらふく水を飲むので、食べた胃の中の物が外に出てしまうのだ。この時動いているものだけ再び胃に納めるので、「フクロネズミの真似(=死んだ振り)」をしていれば再び飲み込まず、そのまま眠ってしまうという。

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  • This Page Last Updated: 2016-01-29