ワーム
Worm, Wurm
イギリスの伝承や民話に登場する怪物。古英語においては「ウィルム(Wyrm)」とも呼ばれる。この名前の元となった単語(祖ゲルマン語や祖印欧語)はおそらく、蛇やサソリ、ウジ虫、病気の原因として想定された生物すべてのことをさしており、ブリテン島を侵略したバイキングによって伝播されたものだが、古英語では大蛇やドラゴンのような怪物をさす言葉として使われた。語源的にオルムやヴルムと関係が深い。一般的に巨大な蛇のような長い体にドラゴンか馬のような頭部を持つ、つまり足のないドラゴンのような姿をしている。一般的に凶暴で邪悪であり、強力だがドラゴンに劣る。またドラゴンと異なり決まって邪悪な性格を持つ描写がされる。沼地や湿地といった汚い場所に棲むとされる。
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ウエルミス(Uermis)
「自然の魅力(Der naturen bloeme/The Flower of Nature)」(1350)より
ページ:f136ra
ヤーコブ・ファン・マールラント(Jacob van Maerlant)著
オランダ国立図書館(Koninklijke Bibliotheek/Royal Library of the Netherlands)蔵
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