雲外鏡
うんがいきょう
日本の器物の妖怪の一種。百年経た古鏡が妖怪となったもので、身体である鏡の表面に妖怪となった自分自身の姿を映し出す。鳥山石燕の「画図百鬼徒然袋」にも紹介されており、大きな丸い鏡の中に獣じみた顔が浮かび上がり、舌を出している図が描かれている。中国には古くから照魔鏡という鏡があって、悪霊や妖怪達の正体を映し出すといわれているが、照魔鏡だと思っていた鏡が実は雲外鏡だったということもあるのではないかと石燕はいっている。つまり雲外鏡は石燕が照魔鏡を元にして書いた創作妖怪のようである。
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雲外鏡(うんぐハいきょう)
1805
鳥山石燕著
「百器徒然袋(ひゃっきつれづれぶくろ)」下より
国立国会図書館蔵
Copyright: public domain照魔鏡と言へるハもろもろの怪しき物の形をうつすよしなれハその影のうつれるにやとおもひしに動出るまゝに 此かゞみの妖怪なりと夢の中におもひぬ