とうびょう
日本の中国・四国地方にいるとされる、蛇の霊の憑き物。「当廟」の字を当てる。また「とんべ」(徳島)、「とんぼ」(香川)、「とぼ」(香川)、「とうばい」(島根)とも呼ばれる。10~20cmほどの長さの鉛筆ぐらいの太さの蛇の姿で、腹は薄黄色、それ以外は淡黒色で首の周りに黄色い筋の輪があるという。とうびょうが家に憑くとその家は栄える。とうびょうが憑いた家は「とうびょう憑き」と呼ばれるが、とうびょうは家の主人の気分を敏感に感じ取り、主人の気に入らない人間に憑いて害をなすことがある。憑かれた人間は身体中が腫れ、針で刺されたような腹痛に苦しむという。