"鳥身龍首神"ちょうしんりゅうしゅしん
Niǎo shēn lóng shǒu shén
中国最古の地理書とされる「山海経」の南山経の首経において言及される山神のこと。䧿山と呼ばれる九山(招搖之山、堂庭之山、猨翼之山、杻陽之山、祗山、亶爰之山、基山、青丘之山、箕尾之山)の神々であり、みな体が鳥で頭が龍といった姿をしているという。毛(獣の事)、一璋玉を用い、埋めることで供物とし、糈(神饌)は稌(いね)・米を用いるべきだという。また祭壇は白い菅(すげ)で席(むしろ)を設けよと記されている。
また中山経の中次一十二経において言及される山神も鳥身龍首の神とされる。こちらは洞庭山(篇遇之山から始まり雲山、龜山、丙山、風伯之山、夫夫之山、洞庭之山、暴山、即公之山、有堯山、江浮之山、真陵之山、陽帝之山、柴桑之山、榮余之山に至る十五山)の神で、みな体が鳥で頭は龍のもの、といった姿をしているという。この神を祀るには毛(獣のこと)として一羽の雄鶏を用い、一匹の雌豚を傷つけて供する。糈(神饌)には稌(いね)を用いる。夫夫之山、即公之山、堯山、陽帝之山は長(冢)であり、祀るには肆瘞(並べて埋める)、祈には酒と毛、少牢(羊と豚の供物)を用い、嬰には毛と一つの吉玉を用いる。さらに洞庭之山と榮余之山は神(冢の上の帝の上の格)であり、祀るには肆瘞(並べて埋める)、祈には酒と太牢(牛・羊・豚の供物)を用い、嬰には圭と璧を十五用いる。また(生贄は)五采で飾る。
※"鳥身龍首神"は固有名称を持たないための(サイト上の)便宜名です。
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神
「山海經(せんがいきょう)」(不明)より
ページ:v01p021
郭璞(伝)著
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
Copyright : public domain其神狀皆鳥身而龍首