ゾンビ

ゾンビ

Zombie

西インド諸島において、ヴードゥー教の「ボコール」と呼ばれる呪術師ないし黒魔術師が、魔術的な方法で蘇らせた死体のこと。重罪を犯した人間は刑罰としてゾンビにされ、無償で農場などで働かされる。ボコールの支配下にあるので口は利けずまた意識も持たないし、痛みも感じない。腐ったりもせず、人を襲ったりもしない。昼は墓の中にいて働くのは夜だが、暗闇でもものが見えるという。罪人をゾンビ化させる術はヴードゥー教社会における極刑であり、猛毒テトロドトキシンを含む白い粉末状の魔薬を罪人のよく通る場所に撒いたり、皮膚に直接刷り込んだりする。テトロドキシンは急速な新陳代謝の低下、つまり麻痺を起こさせるので成功すれば罪人は仮死状態になり、死んだものとして埋葬される。ボコールはこれを薬と呪術を用いて復活させて労働に従事させるという。

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  • This Page Last Updated: 2016-01-20