栄井神
さくいのかみ
「延喜式」に名が見える神。宮中において座摩巫(いかすりのみかんなぎ)によって祀られた、宮中を護る「座摩神」の五柱のうちの一柱とされる。同訓で「福井神」とも記す。住地と水、とくに御溝水(みかわみず=庭を流れる水)を司る神とされる。神名の「サク」は「栄」、「幸」に通じ、御饌として捧げられる御水の元となる井の水を讃え、これを神格化したものと考えられる。大阪府大阪市中央区にある「坐摩神社(いかすりじんじゃ)」、大阪府岸和田市積川町にある式内社「積川神社(つがわじんじゃ)」などに坐摩神として祀られる。