マンガル・クンジェル・クンジャ
Mangar-kunjer-kunja
オーストラリア中央部に住むアボリジニ、アランダ人の信じるトカゲの神。語義は「蝿取り」。世界は初め海ばかりで、ただ丘の先が水の上に出ているだけだった。その頃の人間は「レラ・マネリンジャ( Rella manerinja="一緒に育った二人")」と呼ばれる二人の人間がくっついた生物であり、目や耳は閉じられ、口は小さな穴でしかなく、手は拳を握ったままで、手足は身体にくっついた────つまりボールのような姿をしていた。やがて水位が下がり、マンガル・クンジェル・クンジャがやってきてナイフで二人を分けた。マンガル・クンジェル・クンジャは二人の目や耳、鼻腔、指や手足も切り開いてやり、今の人間の姿にした。さらにマンガル・クンジェル・クンジャは二人に石のナイフと火と槍と盾、ブーメラン、聖なるチュルンガ(木か石で出来た護符。及びそれらを使う儀式)を与えた。そして最後に結婚のシステムを教えた。
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