コン・ティクシ・ヴィラコチャ
Con Ticci Viracocha
中央アンデスのプレ・インカ、及びインカ時代における神。単純には汎アンデス的な創造神であるヴィラコチャの数ある別称の一つ。ペルー高地南部のコリョア地方に住んでいた人々における創造神であり、おそらくインカの至高神ヴィラコチャに先行する神である。コリョア人はコン・ティクシ・ヴィラコチャがまず太陽を創造し、ついでアンデス諸民族の石像を創って渓谷におき、それから各地を旅して携えた石像に息を吹き込み、これらに自分を崇拝するように教えたと信じていた。この石で出来た人々は山頂まで届く大洪水によって破壊され、男女一人ずつだけが残った。その後コン・ティクシ・ヴィラコチャは粘土からインカの祖先を産みだした。
コン・ティクシ・ヴィラコチャには二人の息子(二通りの創造物)がおり、それぞれをイマイマナ・ヴィラコチャ、トカポ・ヴィラコチャと名づけた。創造のあと彼らはそれぞれ違った道を通って旅に出て、創造物に名前をつけ、その役割を与え、人間にそれを教えた。彼らはエクアドルの海岸沿いの町マンタまで来ると、海の上を歩いて渡り、やがて姿が見えなくなったという。
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