旧鼠

旧鼠

きゅうそ

日本の妖怪の一種。竹原春泉画、桃山人文の「絵本百物語」に紹介されているもの。年を経て犬ほど大きさに巨大化した鼠の化け物。那曾和太郎という郷士の厩(うまや)に代々ずっと棲んでいる鼠がいたが、悪さをしないため家人はこの鼠=旧鼠を好きにさせていた。母屋に住んでいた猫と遊んだりすることもあったという。あるときその猫が子猫を五匹産んだ後毒を食べたことが原因で死んでしまった。旧鼠は子猫達を引き継いで乳を与えて育てたという。このように「絵本百物語」で紹介されている旧鼠は害の無いように描かれているが、「三州奇談」や「翁草」に紹介されている大鼠は猫や小動物を食い殺したり人に襲い掛かったりしたと記されている。

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  • This Page Last Updated: 2015-12-10