伊勢都比売命

伊勢都比売命

いせつひめのみこと

「播磨国風土記」に見える女神。伊勢都比古命(→伊勢都彦命)とともに伊和大神の子神とされる。播磨国風土記に拠れば『揖保郡の伊勢野の山には伊勢都比売命、伊勢都比古命がいたが、近くの野に家を建てても(神々が荒ぶり)安らげなかった。そこで衣縫猪手(きぬぬいのいて)、漢人刀良(あやひとのとら)らが山の麓に社を建てて神を敬い祭るようにしたところ、神は山の峰に留まるようになり家は増え里となった。このためこの地を「伊勢野」と名付けた。』と記されている。伊勢野とは現在の兵庫県姫路市林田町の一部を指し、今でも「上伊勢」、「下伊勢」と言った地名が残っている。三重県伊勢市辻久留にある「上社(かみのやしろ)」の「櫛玉宮(くしたまのみや)」は伊勢都比売命を「伊勢津姫大神(いせつひこのおおかみ)」として「伊勢津彦大神(いせつひこのおおかみ)」(→伊勢都彦命)とともに祀る。

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  • This Page Last Updated: 2021-01-15