一髻羅刹

一髻羅刹いっけいらせつ

Ekajatārākṣasa

仏教における菩薩の一尊。「一髻」は「いっけ」とも読む。チベット仏教では「レルチクマ」と呼ばれる。サンスクリット名を「エーカジャティー(Ekajatī)」、「エーカジャターラークシャサ(Ekajatārākṣasa)」、「エーカジャター(Ekajatā)」などとし、「翳迦惹吒(えいきゃじゃた)」、「翳迦惹吒羅刹(えいきゃじゃたらせつ)」と音写する。「エーカジャター」は「一つの髻(束ねた髪)」を意味し、「エーカジャティー」はその女性形となる。胎蔵界曼荼羅においては男性形としては「一髻羅刹王菩薩(いっけいらせつおうぼさつ)」、女性形としては「一髻羅刹女(いっけいらせつにょ)」の名で蘇悉地院の北方(左側)の中央から三番目に配される。現図曼荼羅では男性形で青色身の火髪を頂く四臂の忿怒形で右手第一手に剣、第二手に鉞、左手第一手に索、第二手に三鈷を持ち赤蓮華に座した姿で表される。
種字は「ए(e)」、密号を「雷電金剛(らいでんこんごう)」、三昧耶形は剣・鉤。

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  • This Page Last Updated: 2022-03-11