イアキュルス
Jaculus, Iaculus
中世のヨーロッパにおいて、動物寓話集に描かれた怪物。複数形では「イアキュリ(Jaculi)」。ローマ帝国の詩人マルクス・アンナエウス・ルカヌス(39-65)が著した叙事詩「ファルサリア(Pharsalia)」に言及されており、そののち動物寓話集にもみられるようになった。翼の生えた巨大な蛇のような姿をしており、二本の足が生えていることもあった。高い木に登り、枝の中に身を潜め、獲物が通りかかると背中に飛び乗って首に噛み付き息の根を止めるとされる。イアキュルスという名前は「槍」を意味し、この奇襲方法を元に名付けられたものとされる。
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イアクルム(Iaculum)
「自然の魅力(Der naturen bloeme/The Flower of Nature)」(1350)より
ページ:f124vb
ヤーコブ・ファン・マールラント(Jacob van Maerlant)著
オランダ国立図書館(Koninklijke Bibliotheek/Royal Library of the Netherlands)蔵
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