パチャママ
Pachamama, Pacha Mama
インカにおける地母神で、植物や動物の豊穣・多産を司る女神。パチャママは太古からの神だが、今でもその信仰は続いており、農耕の重要な節目の時期には、コカ(エリトロキシロン・コカ)の葉やチチャ(トウモロコシで作ったビール)とともに祈りが捧げられる。伝承によればインカ帝国の始祖の一人マンコ・カパックがクスコに侵入して征服する前にパチャママに対して一頭のリャマを生贄に捧げている。そして同じく始祖の一人であるママ・ワコは、そのリャマの胸を割いて肺を取り出し、それに息を吹き込んで膨らませた。ママ・ワコはこの肺を携え、インティの紋章を手にしたマンコ・カパックとともにクスコに入ったという。 キリスト教の聖母マリアと同一視されることもある。
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