パリアカカ

パリアカカ

先インカ時代の中央アンデス、ワロチリ地方に住んでいた牧畜民、チェカ族において信仰されていた主神。スペインによる征服後に書かれた「ワロチリ文書」に記されている。伝説によればパリアカカが生まれる前は火山を司る恐ろしい神ワリャリョ・カルウィンチョが一帯を支配していた。パリアカカは同じ名前の山で5つの卵として生まれ、卵はそれぞれ鷹となり、やがて5人の男になった。パリアカカは5人の男の姿のままワリャリョ・カルウィンチョに戦いを挑んだ。火を武器とするワリャリョ・カルウィンチョと、水と稲妻を武器とするパリアカカの戦いは夜明けから日没までに及んだが、辛くもパリアカカが勝ちワリャリョ・カルウィンチョは降参し北方の低地へと逃げていった。その後ワリャリョ・カルウィンチョの仲間であるママ・ニャンカもパリアカカに攻撃を仕掛けてきたが、これにも勝利し、ママ・ニャンカは西方の海へと追いやられた。

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  • This Page Last Updated: 2016-01-22