橋姫

橋姫

はしひめ

日本における伝承で、橋の袂にいるとされた境界を司る女神のこと。橋の守護神でありまた外敵の侵入を防ぐ神とされ、古くからある大きな橋において祀られる。橋姫は嫉妬深い神とされ、橋の上で他の橋を褒めたり、「葵の上」や「野宮」といった女の嫉妬の謡をうたうと必ず恐ろしい目にあうという。橋の袂に男女二神を祀った水神信仰が元となっていると考えられている。「倭訓栞」には橋姫の「ハシ」は「愛(は)し」に通じ愛姫を意味する、との説が載っている。特に京都府宇治川の宇治橋で祀られた宇治橋姫が有名だが、ほかにも大阪府淀川に架けられていた長柄(ながら)橋や滋賀県の瀬田川に架けられている瀬田の唐橋などでも祀られていた。

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  • This Page Last Updated: 2020-04-22