針千本
harisenbon
北陸地方の日本海沿岸、特に富山県では、魚のハリセンボンについて、「姑にいじめられた嫁の生まれ変わり」だとする伝説が残っている。日頃から姑にいじめられていた嫁が、「針を盗んだ」という無実の罪を着せられて海に身を投げたことがあったとされ、それからというもの、嫁が身を投げた師走の頃(12月8日、あるいは9日とされる)になると、鞠に針をいっぱい刺したような怪魚(つまりハリセンボン)が岸に打ち上げられるようになったのだという。富山でこの伝説は針供養の論拠として語られ、当日は針仕事をしないようにする。新潟では魔よけとしてハリセンボンを家の入口に下げる風習がある。
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