バロメッツ

バロメッツ

Barometz

中世ヨーロッパの伝説に登場する植物でも動物でもある奇妙な生物。「ボラメッツ(Borametz, Boramez)」、「リコポディウム(Lycopodium)」、「チャイニーズ・リコポディウム(Chinese Lycopodium)」、「シシアン・ラム(The Scythian Lamb="スキタイの子羊"の意)」、「ベジタブル・ラム・オブ・タータリ(Begitable Lamb of Tartary="タタールの野菜羊"の意)」、「ジェデゥア(Jeduah)」などとも呼ばれる。羊を小さくしたような実のなる植物で、この実は骨や肉があり血まで通っていたという。またこの植物は周囲の草を食べて育つと信じられていた。この実はカニのような味で食べることが可能で、さらにバロメッツから取れた毛で布まで織れたという。婉曲が激しいがおそらく毛のある植物、つまり綿や中東に生息するタカワラビ(根茎が毛の固まりに見える)を説明したものではないかと考えられている。

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  • This Page Last Updated: 2016-01-22