ばく

中国起源の人の悪夢を食べるとされている幻の動物の一種。鼻は象、牙はイノシシ、目はサイ、尾は牛、足は虎で、体形は熊に似ているという。人が眠っている時などにやって来て悪夢を食べてくれるので、獏が来れば人はよく眠れる。また悪霊を追い払う力もあるので、昔は獏の絵を書いた札を枕の下に敷いて眠ることが流行した。中国では邪気を払うとされた獏が、日本で夢を食べる獣だと解釈された理由は今のところ不明だが、中国の「大典祠中職」という文献の中に出てくる十二神将に数えられる「莫奇("ばくき"と読める)」という神が夢を食べると解説されており、これが混同されたのではないか、という説がある。

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  • This Page Last Updated: 2016-01-22