宇摩志阿斯訶備比古遅神

うましあしかびひこじのかみ

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説明

日本記紀神話で、国土がまだ脂のように漂っていたとき、葦が萌え出るようにして生まれた神。国土の成長力の神格化されたもの。別天神の一人。「宇摩志阿斯訶備比古遅神」は「古事記」の記述で「日本書紀」では「可美葦牙彦舅尊(うましあしかびひこじのみこと)」と記されている。「ウマシ」は美称、「アシカビ」は葦の芽、「ヒコジ」は立派な男性のこと。総じて「立派な葦の芽の男性の神」といった意味。別天神は五柱とも独神といって性別を必要としない神であるから名前で性別が語られるのはおかしいとして、「ヒコジ」は男性であることを表す語ではなく、泥を表す「コヒジ」の転訛ではないかとする説もある。名前に含まれる葦は日本国の美称である「豊葦原(とよあしはら)」に見られるように豊かな生命力と豊かな国土を象徴する植物であった。

参考文献

  • 15Books Esoterica エソテリカ事典シリーズ
    日本の神々の事典 神道祭祀と八百万の神々
    • 編集:増田秀光
    • 発行者:中村雅夫
    • 発行所:株式会社学習研究社
  • 18日本の神様読み解き事典
    • 著者:川口謙二
    • 編集:川口謙二
    • 発行者:芳賀啓
    • 発行所:柏書房株式会社
  • 20
    古事記 祝詞 日本古典文学大系1
    • 発行者:岩波雄二郎
    • 発行所:株式会社岩波書店
  • 21
    古事記(上)-全三巻-
    • 発行者:野間佐和子
    • 発行所:株式会社講談社
  • 22
    日本書紀(一)〔全5冊〕
    • 発行者:山口昭男
    • 発行所:株式会社岩波書店

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