タンムズ

Tammuz

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説明

バビロニア神話における豊穣神。イシュタルの兄であると同時に夫。シュメール神話におけるドゥムジに相当するが、ドゥムジとは違い最初から神であり、イシュタルの実兄だった。死からよみがえったイシュタルの身代わりとして、妻により冥界へと送り込まれた。これはイシュタルが死んでいる間、タンムズが喪に服しもせず遊んでいた報復である。冥界に送り込まれたタンムズは、悪魔の手を逃れ二度も地上に帰還するが、結局冥界にとどまることとなってしまった。この神話は、彼が毎年死と再生、結婚を繰り返すことによって地上世界に豊穣をもたらす儀礼を象徴していると考えられる。

関連項目

参考文献

  • 01
    西洋神名辞典 DICTIONARY OF GODDESSES AND GODS
    • 監修:山北篤
    • 著者:稲葉義明、桂令夫、他
    • 発行者:高松謙二
    • 発行所:株式会社新紀元社
  • 07ヴィジュアル版
    世界の神話百科『東洋編』 エジプトからインド、中国まで
    • 監修:近藤二郎、中村忠男、前田龍彦
    • 著者:レイチェル・ストーム
    • 翻訳:山本史郎、山本泰子
    • 発行者:成瀬雅人
    • 発行所:株式会社原書房

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