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説明
日本の東北地方を中心に広く伝わる蚕、家を司る神。「おしら神(がみ)」「おしら仏(ぶつ)」「おこない様(さま)」(山形・岩手地方)、「おしんめ様(さま)」(福島地方)、「かばかわ様(さま)」(岩手県宮古市地方)などおおくの呼び方がある。おしら様のご神体は多岐にわたるが、一般的に桑の木や竹で作った男女二体、あるいは女性と馬の像が祀られる。おしら様の所以は次のようなものである。あるところにいた長者に飼われていた名馬が長者の娘に惚れてしまったため、長者は娘を馬に嫁に遣るわけにはいかないと怒って馬を切り捨て皮にしてしまった。川原に干されたその馬の皮を娘が供養に行ったところ、皮が娘に巻き付き、そのまま天に昇っていってしまった。翌年の黒い虫と白い虫が天から降ってきて桑の木にとまり、糸を出した。黒い虫は馬に、白い虫は娘に似ていたという。
関連項目
キーワード
参考文献
- 18日本の神様読み解き事典
- 著者:川口謙二
- 編集:川口謙二
- 発行者:芳賀啓
- 発行所:柏書房株式会社