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説明
ヒンドゥー教において、シヴァを象徴する聖獣。「ナンディン(Nandin)」とも。字義は「幸せなもの」。乳白色の牡牛で、シヴァのために選ばれた乗り物であり、また従者の一人。シヴァの男らしさと生殖能力を表している。シヴァがナタラージャ(舞踊)の姿をとると、ナンディがその音楽を奏でる。五世紀にさかのぼるヒンドゥー教の聖典「プラーナ」の中で、ナンディは神として呼び出される。乳海攪拌のときに生まれた聖なる牝牛スラビヤと聖仙カシュヤパの子。ナンディはまた全ての四足動物の守り神であり、世界の四隅で見張りをしている。ナンディの像はシヴァ神を祭る寺院の入り口に安置されており、信者達は、ナンディの睾丸に触れてから参拝をする。
キーワード
参考文献
- 07ヴィジュアル版世界の神話百科『東洋編』 エジプトからインド、中国まで
- 監修:近藤二郎、中村忠男、前田龍彦
- 著者:レイチェル・ストーム
- 翻訳:山本史郎、山本泰子
- 発行者:成瀬雅人
- 発行所:株式会社原書房