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説明
日本における祖霊信仰の一種。悲劇的な死を遂げたり、この世に未練や無念、たたりを残したりして死んだ人間の霊魂は、そのままこの世に留まり、人間やひいては社会にまで悪影響を及ぼすとされた。これらの魂は御霊、ないし「御霊神(ごりょうじん)」と呼ばれ、手厚く祀ることによって祟りを逃れ、反対に加護を受けることが出来るとされた。御霊を鎮めるための祭りは「御霊会(ごりょうえ)」と呼ばれ、例えば祇園祭りや山王祭は御霊会の一つである。有名な御霊としては、いわれの無い罪によって流刑にされた菅原道真(天神様)、暗殺事件に連座して淡路島に流される途中で絶食して命を絶った早良親王など。従って各地の御霊神社は名前が同じであっても祭神は様々である。例えば京都の上御霊神社は早良親王を含めた七柱、京都福知山市字中ノの御霊神社は保食神と明智光秀、鎌倉の御霊神社は鎌倉権三郎景政、といった具合である。
参考文献
- 18日本の神様読み解き事典
- 著者:川口謙二
- 編集:川口謙二
- 発行者:芳賀啓
- 発行所:柏書房株式会社