奪衣婆

だつえば

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説明

日本仏教において、亡者が三途の川を渡るときに衣を剥ぐとされる老女の鬼。「脱衣婆(だつえば)」とも書く。また「奪衣鬼(だつえき)」とも呼ぶ。他に三途の川を「葬頭河(そうずか)」とも呼ぶことから、「葬頭河婆(そうずかのうば)」とも、またこれが訛って「正塚婆(しょうつかのばば)」と呼ぶこともある。「地蔵菩薩発心因縁十王経」や「浄土見聞集」に語られるところによると、初江王の裁きの前に奪衣婆が亡者の衣服を脱がし、懸衣翁に渡す。懸衣翁はその衣服を「衣領樹(えりょうじゅ)」と呼ばれる大樹にかける。この時かけた枝の上下で亡者の罪の重さが分かるのだという。

画像一覧

奪衣婆

国訳秘密儀軌編纂局 編
「新纂仏像図鑑 天之巻」より
国立国会図書館蔵
Copyright: public domain

葬頭河婆(さうづがはのうば)

「増補諸宗 佛像図彙(ぞうほしょしゅう ぶつぞうずい)」(1900)より
ページ:v03p025
土佐秀信著
国立国会図書館(National Diet Library)蔵
Copyright : pubric domain

キーワード

参考文献

  • 34Books Esoterica エソテリカ事典シリーズ
    仏尊の事典 壮大なる仏教宇宙の仏たち
    • 編集:増田秀光
    • 発行者:中村雅夫
    • 発行所:株式会社学習研究社
  • 47密教辞典
    • 編集:佐和隆研
    • 発行者:西村七兵衛
    • 発行所:株式会社法藏館

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