ズー

メソポタミア神話における、神々の王権の簒奪者にして嵐の鳥。シュメールにおいては「アンズー(Anzu)」と呼ばれた。ライオンの頭を持った猛禽類の鳥の姿、あるいは下半身が鷲で上半身がヒゲの男の姿をしている。ズー(Zu)は神々の神殿の門番をしていたが、邪心を起こし、世界の至高の支配者である証で、それ自体に神々と生物の天命を決める力のある書版「トゥプシマティ」を主神エンリル(Enlil)から奪い取った。しかし、「トゥプシマティをズー(Zu)から奪い取った者を神々の王とする」という最高神アヌ(Anu)の命によってエンリル(Enlil)の息子ニヌルタ(Ninurta)とそれに協力した神々の前に敗れ去りトゥプシマティを奪われた。その時に翼と首を切り裂かれ殺されたとも、また神殿の門番に戻されたともされている。ただしトゥプシマティを回収したのはマルドゥーク(Marduk)だとする伝承もある。

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