ユン・カーシュ

マヤにおいて農耕を司り、人々に実りの恵みをもたらす神。名前は「森の主神」の意。「ア・ムン」とも呼ばれた。雨とそれによる豊穣をもたらすチャク(Chac)の保護下にあり、トウモロコシに代表される重要な食物を人々に提供する役割を持つ。本来はトウモロコシとは関係のない神であったが、時代が下るにつれトウモロコシの神と同一視されるようになっていった(本来のトウモロコシの神については不明な点が多く名前もわかっていない)。美しい青年として描写されることが多く、平べったい額(マヤにおける美の象徴)に豪華なトウモロコシの冠を載せた姿が代表的。巨大な蛇やトウモロコシにしがみついたり、種を蒔いている姿で描かれることもある。死の神ア・プチ(Ah Puch)とは非常に不仲であり、しばしば戦いを起こすという。

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