ヴァーリ

北欧神話におけるアサ(Æsir)神族の一人でオーディン(Ōðinn, Odin)と女神リンド(Rindr)の息子。名は「小さな戦士」を意味するという説がある。ヘズ(Hǫðr)によるバルドル(Baldr)の殺害は悪意の無い過失ではあったが、オーディン(Ōðinn, Odin)は肉親でであるバルドル(Baldr)の復讐のため、ヘズ(Hǫðr)を殺さなければならなくなった。しかし、ヘズ(Hǫðr)自身もまたオーディン(Ōðinn, Odin)の息子であったため、この復讐はオーディン(Ōðinn, Odin)の手では出来ない。そのため、血族でありながら血族とは見なされない幼い子供が適任であったため、オーディン(Ōðinn, Odin)はリンド(Rindr)との間にヴァーリ(Vári)をもうけた。 ヴァーリ(Vári)は生まれて一夜でヘズ(Hǫðr)を殺し火葬にした。薪の上にヘズ(Hǫðr)の亡骸を乗せるまでヴァーリ(Vári)は手を洗わず、髪の毛を櫛でとかなかった。復讐を終えて成長したヴァーリ(Vári)は勇敢で大胆な戦士となった。強運を持っていたために、その手から放たれる矢は外れることはなかった。ヴァーリ(Vári)は神々と巨人族の最後の戦い(ラグナロク)を生き残り、現在の世界が滅んだ後に生まれる新世界の神になると予言されている。

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