ヴァナ

北欧神話における二つの神族のうちの一つ。「ヴァナ(Vanir)」は複数形で、単数だと「ヴァン」。平和を好む神々だとされ、もう一方の神族であるアサ(Æsir)神族とは区別されている。アサ(Æsir)神族と比べると神話への登場は少なく、ニョルズ(Njord, Njörðr)とその息子のフレイ(Freyr)、そしてフレイ(Freyr)の双子の姉妹であるフレイヤ(Freyja)の三柱だけで他のヴァナ(Vanir)神族はほとんど姿を見せない。しかし、この三神に共通する性質から、富と生産、そして愛情に関係する豊穣神の一族だと考えられている。彼らは性的に開放的であり、近親婚を常識とした。また魔法に長けた一族であるともいわれている。神話においてヴァナ(Vanir)神族とアサ(Æsir)神族は敵対関係にあり、ヴァナ(Vanir)神族は有利に戦いを進めて一度はアサ(Æsir)神族の城壁を破壊したりしたが、最後には互いに人質を交換して和睦したという。ヴァナ(Vanir)神族はヴァナヘイムと呼ばれる彼らの国に住んでいるといわれる。

ページにリダイレクトします。