チャルチウィトリクエ

アステカ神話において川、および淀んだ水を司るという水の女神。若さと情熱の象徴ともされる。名前は「翡翠の淑女」ないし「翡翠のスカートの女」という意味。睡蓮で飾られ、拍子木(水神の象徴)を持ち、羽飾りのついた青い帽子、翡翠のネックレスやイヤリングといった装飾品を身に着けた女性の姿であらわされた。雨神トラロック(Tlaloc)の妻あるいは姉妹であり大洪水をもたらす。 チャルチウィトリクエ(Chalchihuitlicue)は4つ目の太陽である「ナウィ・アトル(Nahui Atl="4の水"の意)」だった。大洪水によって世界は滅び、人類は魚に変えられた。そして人類は死を迎え、死の国「ミクトラン(Mictlan)」に送られた。死者たちはそこで次の世界で再び誕生する。チャルチウィトリクエ(Chalchihuitlicue)によって何もかもが押し流された結果、大地は滋養に富み、やがて次の世界(つまり現在の世界)の生命を育む糧となった。 チャルチウィトリクエの石像 メキシコ国立人類学博物館所蔵 At Museo Nacional de Antropologia Copyright: Kazuki Mutoh チャルチウィトリクエ(Chalchihuitlicue) 1901 「テリェリアーノ・レメンシス絵文書(Codex Telleriano-Remensis)」より ロストック大学図書館(Universitätsbibliothek Rostock)蔵 Copyright: public domain チャルチウィトリクエ(Chalchihuitlicue) 1898 「ボルギア絵文書(Codex Borgia)」より ロストック大学図書館(Universitätsbibliothek Rostock)蔵 Copyright: public domain チャルチウィトリクエ(Chalchihuitlicue) 1898 「ボルギア絵文書(Codex Borgia)」より ロストック大学図書館(Universitätsbibliothek Rostock)蔵 Copyright: public domain トラロックとチャルチウィトリクエ(Tonacatecuhtli and Chalchihuitlicue)

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