呼称は我々の祖母を意味する。古い地母神で、元来はワステカ(メソアメリカ北東部のメキシコ湾岸北部沿いに住んでいた民族)起源の女神だったとされている。主要なアステカの神の一人で、神々の母テテオインナン(Teteoinnan)と関係があり、ときには「トラリルヨロ(Tlallilyollo「大地の心臓」)」とも呼ばれた。収穫祭であるオチュパニストリで祀られた神である。地母神としてのとしは、一方で助産婦と治療者の守護女神でもあり、メソアメリカのテメスカル(サウナの意)とも関わりがあった。トラソルテオトル(Tlazolteotl)=トラエルクアニ(Tlaelquani)とも明白な関係があり、この女神のいでたち同様、しばしば黒い反転のある顔と綿の糸巻きを頭飾りにした姿で描かれた。トシ(Toci)はシワコアトル(Cihuacóatl)の母とされることもある。
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