アイヌにおいてキタキツネを顕現体とするカムイ。「チロンヌプ」とはアイヌ語で「キタキツネ」を意味すると同時に「われら(アイヌ人)がどっさり殺すもの」という意味もある。つまり、数も多く捕獲することがあまり危険でないキタキツネは、アイヌ人に狩猟対象として身近な存在であった。アイヌ人も世界の人と同じように、キツネという動物をずるがしこく、悪知恵を使って人を騙し、また少々間が抜けていて人に騙し返されるような生き物だと考えていた。したがってチロンヌプカムイは主人公として神謡に登場することもあった。黒ギツネのカムイは特にシトゥンペカムイと呼ばれる。
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