チコメコアトル

メソアメリカ中央部におけるトウモロコシ(メイズ)と植物一般を司る女神。「チコモロツィン(Chicomolotzin)」とも呼ばれる。語義は「7匹の蛇」。若く柔らかいトウモロコシ(=シローネン(Xilonen))、成熟したトウモロコシ(=シンテオトル(Cinteotl))、年をとり乾燥したトウモロコシ(=チコメコアトル(Chicomecóatl))という生命周期の一部を担っている。コデックス(絵文書)では通常赤く彩色された顔と体にバラの花冠状の頭飾りをつけた姿で描かれる。また彫刻ではトウモロコシの穂を持った姿で表される。 豊穣の女神であり、チャルチウィトリクエ(Chalchihuitlicue)とシローネン(Xilonen)を化身とし、「7のコアトルの日」を祝日とする。アステカの太陽暦上の第12暦月に行われる祭「オチュパニストリ」はこの女神に捧げられる。 シンテオトルとチコメコアトル(Cinteotl and Chicomecóatl) 1898 「ボルギア絵文書(Codex Borgia)」より ロストック大学図書館(Universitätsbibliothek Rostock)蔵 Copyright: public domain トウモロコシを司る男神シンテオトル(左)と女神チコメコアトル(右)

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