日本記紀神話に登場する黄泉の神。「みちかえしのおおかみ」とも読む。古事記には他に「塞坐黄泉戸大神(さよりますよみどのおおかみ)」の別名が、また日本書紀には「泉門塞之大神(よみどにふたがりますおおみかみ/よみとさえのおおかみ)」、「道返神(ちがえしのかみ/みちかえしのかみ)」の名称の他に同神を指すと思しき「泉守道者(よもつちもりびと)」という名称が見える。伊邪那岐命が黄泉から逃げ帰ろうとした時に、現世と黄泉を隔てるために黄泉比良坂(よもつひらさか)に置いた千引石(ちびきいし)に与えられた神名。黄泉の穢れが現世に湧き出るのを防ぐ神であり、塞の神(村境や峠などに置かれる外部からの疫病や悪霊などを防ぐ神)の源流と考えられる。
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