ティアマト

古代バビロニア神話に登場する原初神の一人で、上半身は女性、下半身が蛇の姿(或いは尾が生えているだけともされる)をした果てしなく巨大な女神。塩水を支配する女神であり、大海を神格化した存在。夫は「原初の水」アプス(Apsû, Abzu)だが、後に自分の息子であるキング(Kingu)を二番目の夫とした。「大洪水を起こす龍」などといわれ、バビロニアの全ての神の母とされる。だが、子である若い神々たちが増え、宇宙が騒がしくなったため、それを戒めようとしたところ、その子神たちにアプス(Apsû, Abzu)を殺されたため、ティアマト(Tiamat)は怒りに怒った。そして、自分自身で創り出した11匹の怪物(下記参照)の軍団を引き連れて、若い神々の首領であったマルドゥーク(Marduk)と戦うが敗れ、身体を二つに裂かれてしまった。ティアマト(Tiamat)の身体は半分が天空に、もう半分は大地になったという。彼女の乳房は山になり、そのそばに泉が作られ、その眼からはチグリスとユーフラテスの二代河川が生じたとされる。11匹の怪物やキング(Kingu)の他にアンシャル(Anshar)、キシャル(Kishar)も彼女の子である。

ページにリダイレクトします。