アステカの神で現メキシコのモレーロス州にあった古代都市テポストランの守護神。テポストランは元々トラルイカ族の町であったが、後にアステカの町となったあともテポステカトル(Tepoztécatl)は信仰された。暦上で「オメトチトリ(2匹のウサギ)」という呼称で呼ばれていた関係で月の神とされていた(古代メソアメリカ人は月のクレーターの輪郭をウサギになぞらえていた)。またパテカトル(Patecatl)とも関連があり、プルケ(マゲイ酒)と酩酊の神ともされていた。テポステカトル(Tepoztécatl)はトラルイカ族にとって文化英雄でもあり、古代都市ショチカルコから強要されていた、毎年生贄を捧げるという租税からトラルイカ族を解放したのはテポステカトル(Tepoztécatl)であったという。月の神、闇の神としては、しばしば三日月型の鼻を持ち、顔の半分を赤、もう半分を黒で塗られた姿で表される。大地を冬眠から覚まし、春の再生を助けると信じられ、秋の祭りではプルケの大量消費によってテポステカトル(Tepoztécatl)を祀った。
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