中国神話において、五帝(→三皇五帝(Sān-huáng wŭ-dì))の一人。顓頊(Zhuān-yù)に次いで中国の帝王になった神。「高辛氏(こうしんし)」とも呼ばれる。「史記」の「五帝本紀」によれば、帝嚳(Dì-kù)は黄帝(Huáng-dì)の曾孫とされている。だが一説には東方殷族の最高神であり、後に中国の最高神とされた黄帝(Huáng-dì)にも匹敵する神だったという。殷族の最高神としての帝嚳(Dì-kù)は「帝俊」と呼ばれ、鳥頭人身あるいは猿の身体で一本足だったとされる。後に五帝の一人となる舜も帝嚳(Dì-kù)と同一視され、一つの神格が三つに分かれたものだといわれている。 殷族は最終的に周族によって滅ぼされたため、帝嚳(Dì-kù)自身の神話も少ない。しかし、帝嚳(Dì-kù)は多くの妻がいて、周族の始祖となる后稷(Hòu-jì)を産んだ姜嫄(Jiāng-yuán)、殷族の始祖となる契を産んだ簡狄、10個の太陽を生んだ羲和(Xī-huó)、12個の月を産んだ常羲などは全て帝嚳(Dì-kù)の妻である。
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