建御雷之男神

日本神話における軍神の一人。古事記では「建御雷之男神」、「建布都神(たけふつのかみ)」、「豊布都神(とよふつのかみ)」、日本書紀では「武甕槌神/武甕雷神(たけみかづちのかみ)」などの名で見える。また他に「鹿島神(かしまのかみ)」、「建御賀豆智命(たけみかづちのみこと)」、「建雷命(たけみかづちのみこと)」などの別称がある。伊邪那岐命が火神火之迦具土神の首を切ったときの血から生まれたとされているが、元々は天神の意思を象徴する「正義の剣」として重要な役割を果たす霊剣「十柄剣(とつかのつるぎ)」(後に布都御魂剣と呼ばれる)の神格化されたものと考えられる。天照大御神の命を受けて出雲に降臨し、十柄剣を切っ先を上にして波に突き立て、その上であぐらをかいて威嚇し、事代主神を服従させ、また建御名方神と力比べをして勝ち、大国主神に国譲りを承諾させた。雷、武力、刀剣などを司り、鹿島神宮の宝物庫には彼のものだとされる全長271cmの剣(直刀)が納められている。

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