タチェネン

エジプトにおける大地と地下資源の神。「タテネン(Tatenen)」とも呼ばれる。エジプトのヘルモポリスにおいて成立した創世神話では、ヌン(Nun)が原初の丘に原初の卵を置くことによって、卵の中から太陽神レー(Re)が誕生したとされる。この原初の丘を神格化したものがタチェネン(Tatjenen)であり、大地及び地下や冥界を司る神として信仰された。タチェネン(Tatjenen)が司る領域は鉱物や地下水脈に及び、時には大地から生える農作物もタチェネン(Tatjenen)の支配下にあるとされた。クヌム(Khnum)の角と二本の羽を刺した冠をかぶり、王権を表す笏とウアス笏を持つミイラの男性として描かれる。ギリシアにおいてはクロノスと同一視される。

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