スットゥング

北欧神話に登場する魔法酒「クヴァシル(Kvasir)」の持ち主で巨人(→ヨツン(Jotun, Jotan, Jötun, Jöten, Jötunn, Jǫtunn))族の一人。クヴァシルは元々、フィアラル(Fjalar)とガラール(Galar)という名の二人の邪悪なドワーフ(Dwarf, Dwaeff, Dwerf, Dwerff)が、同じく「クヴァシル」という名の賢い男を殺して、その血を集めて造ったミード(蜜酒)だった。この魔法の酒は美酒であるだけでなく、飲んだ者に詩の才や知恵、雄弁をもたらした。ドワーフ(Dwarf, Dwaeff, Dwerf, Dwerff)達に招かれた巨人ギリング(Gilling)とその妻はこの邪悪な製法に唯一気付いたものの二人のドワーフ(Dwarf, Dwaeff, Dwerf, Dwerff)によって殺された。ギリング(Gilling)の息子であったスットゥング(Suttung, Suttungr)は戻らないギリング(Gilling)達を探し、フィアラル(Fjalar)とガラール(Galar)の家にたどり着いた。クヴァシルを飲んで直ちに不幸な二人の運命とクヴァシルの製法に気付いたスットゥング(Suttung, Suttungr)はフィアラル(Fjalar)とガラール(Galar)を殺した。 その後クヴァシルはスットゥング(Suttung, Suttungr)とその娘であるグンロズ(Gunnlod ,Gunnlöð)によって管理されていたが、これを欲しがったオーディン(Ōðinn, Odin)はスットゥング(Suttung, Suttungr)の弟であるバウギ(Baugi)に取り入ることで隠し場所を聞き出し、番をしていたグンロズ(Gunnlod ,Gunnlöð)を誘惑することでクヴァシルを手に入れた。オーディン(Ōðinn, Odin)が鷲に姿を変えて逃げたので、スットゥング(Suttung, Suttungr)も同じく鷲に変身してオーディン(Ōðinn, Odin)を追ったが、スットゥング(Suttung, Suttungr)の変身は途中で溶けてしまい墜落して命を落とすこととなった。

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