シワテテオ

アステカにおいて、お産で命を落とした女性の霊魂を指す名称。「シワピピルティン(Ciuapipiltin)」の名で呼ばれる場合もある。骸骨の頭と鍵爪の生えた足をもった姿で描かれる。彼女らは西の果てにあると言う「シンカルコ(Cincalco=トウモロコシの家の意)」と呼ばれる世界に住んでいる。彼らの役目は戦死した人間の救済であり、戦場で倒れた者はシワテテオ(Cihuateteo, Ciuateteo)達の手によって東の果てにある戦死者の世界に運ばれた。この戦死者の世界やシンカルコは自然死によって行く冥界「ミクトラン(Mictlán)」とは明確に区別された。これは戦死とお産による死亡がアステカでは同等に名誉ある死に方だと見なされていたからである。シワテテオ(Cihuateteo, Ciuateteo)たちの守護神はシワコアトル(Cihuacóatl)とされ、呪術者や医者によって崇拝されたが、地上に降りてきて不幸や災いをもたらすこともあったという。

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